前回は、極値の場合、その点での微分係数が0になると言いました。
それならば、微分係数が0の点は、絶対に極値でしょうか?
・・・実はそうとは限りません。。。
つまり、
$\displaystyle{x=a}$で
$\displaystyle{y}$が極値
$\displaystyle{\Rightarrow}$$\displaystyle{x=a}$での微分係数が0
・・・というのは確かに成立します。
しかし、
$\displaystyle{x=a}$での微分係数が0
$\displaystyle{\Rightarrow}$$\displaystyle{x=a}$で
$\displaystyle{y}$が極値
となるとは、必ずしも言えないということです。
つまり、逆が成り立つとは限らないのです。
逆が成り立たない例として、
$\displaystyle{y=x^3+2}$のような関数のグラフを考えましょう。
さて、このグラフの増減表は以下のようになります。
$\displaystyle{x}$ |
$\displaystyle{\cdots}$ |
$\displaystyle{0}$ |
$\displaystyle{\cdots}$ |
$\displaystyle{y'}$ |
$\displaystyle{+}$ |
$\displaystyle{0}$ |
$\displaystyle{+}$ |
$\displaystyle{y}$ |
$\displaystyle{\nearrow}$ |
$\displaystyle{2}$ |
$\displaystyle{\nearrow}$ |
だから、このグラフは以下のようになります。

このグラフは、確かにx=0で微分係数が0です。
グラフを見れば、増加がこの点で緩やかになっているようにも見えますが、
山や谷になっているわけじゃないので、極値ではないです。
つまり、極値は実際に微分してみて
増減表を用いてグラフを描いてみないと
分からないわけですね・・・。