n乗根

n乗根

前回は、3乗根というのをやりました。
例えばxの3乗根(立方根とも呼ばれる)は、 3乗したらxになる数のことでしたよね?

質問:それだったら、4乗根とか5乗根があってもいいのでは・・・!?
答え:はい、あります(笑)

4乗したらxになる数のことを、xの四乗根といい、
$\displaystyle{\sqrt[4]x}$と書きます。
5乗したらxになる数のことを、xの五乗根といい、
$\displaystyle{\sqrt[5]x}$と書きます。
6乗したらxになる数のことを・・・(以下略-o-;)


つまり、n乗したらxになる数のことを、xのn乗根といい、
$\displaystyle{\sqrt[n]x}$と書きます。

奇数乗根の時

3乗根の時、
$\displaystyle{\sqrt[3]{-1}}$
というような、ルートの中に負の数を入れてもいいという、衝撃的(?)な事実を前回はお話しました。

それでは、4乗根の場合はどうでしょうか?
例えば$\displaystyle{\sqrt[4]{-1}}$のような、
4乗したら−1になるような数は存在するでしょうか?
はいっ、存在しません!!!
(↑注:複素数になります。)

それは負の数を奇数乗したら負の数になりますが、
負の数を偶数乗したら、正の数になります。
決して負の数にはなりません。

だから、ルートの中に負の数を入れることができるのは、奇数乗根の時だけです。
ということで、
$\displaystyle{\sqrt[5]{-1}}$
という数は存在します(ちなみに−1ですっ☆)


あともう一つ重要なこと。。。
ところで、奇数乗根のときに限り、ルート中のマイナスは外に出すことができます。
例えば、
$\displaystyle{\sqrt[5]{-32}=-\sqrt[5]{32}}$
という具合に。


これはnが奇数のとき、
  • $\displaystyle{\sqrt[n]{-x}=-\sqrt[n]{x}}$
という、公式として覚えておきましょう。
もう一度言いますが、nは奇数である、という条件を絶対に忘れないように!!!
もしnが偶数だとしたら、ルートの中にマイナスは絶対に入りません。

偶数乗根の時

偶数乗根の時、ルートの中は負の数にならないことは、先ほど言いました。

なぜなら、2乗した数は必ず正の数になるのと同様に、
偶数乗した数は必ず正の数になるからです。

正の数は何乗しても正の数のままですが、
負の数は奇数乗したら負の数に、偶数乗したら正の数になります。


よって、
$\displaystyle{\sqrt[4]{-1}}$のような数は(実数の範囲では)普通考えません。



ところで、もし
「16の4乗根は??」なんて聞かれたら、
±2と答えてください。
2を4乗したら16ですが、−2を4乗しても16です。
そこは、例えば4の平方根は±2、つまりプラスの場合とマイナスの場合と両方存在する、ということと同じです。
(↑↑複素数を考えたら、他にもありますが・・・「複素数って何?」って人はこのことはスルーして下さいo(_ _)o)

しかし、$\displaystyle{\sqrt[4]{16}}$は?と聞かれたら、
$\displaystyle{\sqrt[4]{16}=2}$
です。
もしルートで聞かれたら、プラスの数だけ考えて、マイナスの数は考えません。


これは、4の平方根は±2ですが、
$\displaystyle{\sqrt[4]{16}=2}$
のように、
ルートの場合はマイナスの数は考えない、というのと同じ考え方です。

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