一次結合
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前準備に

さてさて、ここからはベクトルのスカラー倍やベクトルの足し算を知っていることが前提となります。
皆さん、大丈夫ですか???

それにこれからは
ベクトル$\displaystyle{\begin{pmatrix}1\\2\\3\end{pmatrix}}$
を、3次元座標の(1,2,3)と同一視してもかまいません。
つまり、ベクトルと座標は同じようなものなんだなーと考えていきましょう。
(↑こーいうような考え方で作られたベクトルのことを位置ベクトルと言います。)

一次結合とは

一次結合とは線形結合と呼ばれることもあります。
「線形結合」「一次結合」どっちの言葉を使うか・・・これは好みですね。


例えば$\displaystyle{v_1,v_2,\cdots,v_n}$$\displaystyle{n}$個のベクトルの組があるとします。
ここで$\displaystyle{k_1,k_2,\cdots,k_n}$を適当な実数として、

$\displaystyle{k_1v_1+k_2v_2+\cdots+k_nv_n}$

と表すことのできるベクトルのことを、
ベクトル$\displaystyle{v_1,v_2,\cdots,v_n}$の一次結合といいます。


・・・といっても、何のこっちゃ!!!わからないよ〜〜〜
と思うかもしれないので、下に例を出します。

$\displaystyle{v_1=\begin{pmatrix}1\\0\\0\end{pmatrix}}$ $\displaystyle{v_2=\begin{pmatrix}0\\1\\0\end{pmatrix}}$
として、
ベクトル$\displaystyle{\begin{pmatrix}3\\2\\0\\\end{pmatrix}}$ は2つのベクトル$\displaystyle{v_1,v_2}$の一次結合です。

$\displaystyle{\begin{pmatrix}3\\2\\0\end{pmatrix}=3v_1+2v_2}$
と表すことができます。




しかし、
ベクトル$\displaystyle{\begin{pmatrix}0\\0\\1\end{pmatrix}}$$\displaystyle{v_1,v_2}$の一次結合ではないです。

どんなに頑張って実数$\displaystyle{k_1,k_2}$を選んでも、
$\displaystyle{\begin{pmatrix}0\\0\\1\end{pmatrix}=k_1v_1+k_2v_2}$
とはできないですよね?






次に
$\displaystyle{v_1=\begin{pmatrix}2\\2\\1\\0\end{pmatrix}}$
$\displaystyle{v_2=\begin{pmatrix}1\\2\\1\\1\end{pmatrix}}$
$\displaystyle{v_3=\begin{pmatrix}0\\0\\1\\2\end{pmatrix}}$
として、
$\displaystyle{\begin{pmatrix}3\\4\\3\\3\end{pmatrix}=v_1+v_2+v_3}$
$\displaystyle{\begin{pmatrix}5/3\\2\\1\\1/3\end{pmatrix}=\frac23v_1+\frac13v_2+0v_3}$
$\displaystyle{\begin{pmatrix}0\\0\\1\\2\end{pmatrix}=0v_1+0v_2+v_3}$
これらは、いずれもベクトル$\displaystyle{v_1,v_2,v_3}$の一次結合です。

一次結合は無限に作れる

$\displaystyle{\begin{pmatrix}1\\0\\1\end{pmatrix}}$
としますと、
$\displaystyle{\begin{pmatrix}3\\0\\3\end{pmatrix}=3u}$
$\displaystyle{\begin{pmatrix}0\\0\\0\end{pmatrix}=0u}$
$\displaystyle{\begin{pmatrix}-1\\0\\-1\end{pmatrix}=-u}$
$\displaystyle{\begin{pmatrix}1/2\\0\\1/2\end{pmatrix}=\frac12u}$
これら全てのベクトルは$\displaystyle{u}$の一次結合です。
その他に、
$\displaystyle{u,\sqrt{2}u,\frac35u,-100u,\cdots}$
これらも全てベクトル$\displaystyle{u}$の一次結合です。


同様に$\displaystyle{u_1,u_2}$をベクトルとして、
$\displaystyle{\sqrt{3}u_1-\sqrt{2}u_2, 5u_1+2u_2, -2u_+u_2, u_2, \cdots}$
も、ベクトル$\displaystyle{u_1,u_2}$の一次結合です。


もう一回確認しますと、
$\displaystyle{k_1v_1+k_2v_2+\cdots+k_nv_n}$ の形のベクトルを$\displaystyle{v_1,v_2,\cdots,v_n}$の一次結合というのでした。



そう考えますと、一次結合は無限に作れますよね!!
だって“数”というものは無限に存在します。
$\displaystyle{v, 2v, 3v, 4v, 5v, \cdots}$
これら全て$\displaystyle{v}$の一次結合である、と考えますと、
確かに一次結合は無限個作れる、ということが分かりますよね?

ましてやn個のベクトルの一次結合なんて、さらに膨大な量のベクトルを作ることができます。



しかし、重要なのは
「一次結合となるベクトルが無限に作れるよ〜」ということではなく、
「与えられたn個のベクトル$\displaystyle{v_1,v_2,\cdots,v_n}$に対して、それらのベクトルの一次結合はいったいどんなベクトルになるのか」です。

それは次回のお話になりますm(_ _)m

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