行ベクトル・列ベクトル
行ベクトルと列ベクトル
さてさて、今回は行ベクトルと列ベクトルに関して話したいと思いますm(_ _)m
今までのことより“n次元ベクトル”というのは、数を縦に並べた物のことをいうのでしたm(_ _)m
$\displaystyle{\begin{pmatrix}a_1\\a_2\\a_3\\a_4\\a_5\end{pmatrix}}$
これは5次元ベクトルですね(・_・)ノ
一方、ベクトルの記法として、成分を横に並べるのもあります↓
$\displaystyle{\begin{pmatrix}a_1&a_2&a_3&a_4&a_5\end{pmatrix}}$
・・・というように、ベクトルの成分を縦に並べたものを列ベクトルといい、
横に並べたものを行ベクトルと言います。
今まで扱ってきたものは“列ベクトル”の方ですね!!!
これからも、特別なことがない限り“ベクトル”といえば「列ベクトル」の方を指すものだと思ってください。
行ベクトルと列ベクトルの違い
「なぁ〜んだ!行ベクトルも列ベクトルも、ベクトルの記法の違いだけで、本当は同じものを表しているよね?」
って思いたいかもしれませんが、そうでもないんね。これが・・・・・・
例えば上の例でいう
$\displaystyle{\begin{pmatrix}a_1\\a_2\\a_3\\a_4\\a_5\end{pmatrix}}$
というのは、5次元の列ベクトルと同時に5行1列の行列と見なします!!!
同様に
$\displaystyle{\begin{pmatrix}a_1&a_2&a_3&a_4&a_5\end{pmatrix}}$
も、5次元の行ベクトルと同時に1行5列の行列と見なします!!
5行1列の行列と、1行5列の行列は違いますよね?
そこに気をつけましょうね
行列では
たとえば、行列は「縦ベクトルを横に並べたもの」と見なすこともあります。
$\displaystyle{A=\begin{pmatrix}a_{11}&a_{12}&a_{13}\\a_{21}&a_{22}&a_{23}\\a_{31}&a_{32}&a_{33}\\a_{41}&a_{42}&a_{43}\end{pmatrix}}$
という4×3の行列があったとします。
このとき
$\displaystyle{v_1=\begin{pmatrix}a_{11}\\a_{21}\\a_{31}\\a_{41}\end{pmatrix}}$
$\displaystyle{v_2=\begin{pmatrix}a_{12}\\a_{22}\\a_{32}\\a_{42}\end{pmatrix}}$
$\displaystyle{v_3=\begin{pmatrix}a_{13}\\a_{23}\\a_{33}\\a_{43}\end{pmatrix}}$
としたとき、
行列$\displaystyle{A}$とは、3つの縦ベクトル$\displaystyle{v_1,v_2,v_3}$を横に並べたものだと考えられませんか?
ということもあり、
$\displaystyle{A=\begin{pmatrix}v_1&v_2&v_3\end{pmatrix}}$
というように、行列$\displaystyle{A}$を表すこともあります。
また逆に、行列を「行ベクトルを縦に並べたもの」と見なすこともあります。