対称行列と直交行列
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前回は転置をやった

前回は転置をやりましたね?

さて今回は、“転置”という操作を使って、
新しく対称行列直交行列という概念を紹介したいと思います(.. )φ

対称行列とは

$\displaystyle{A^T=A}$
という条件を満たすような行列$\displaystyle{A}$のことを対称行列と言います。



$\displaystyle{\begin{pmatrix}3&1\\1&2\end{pmatrix}}$
は対称行列ですね。
$\displaystyle{\begin{pmatrix}3&1\\1&2\end{pmatrix}^T=\begin{pmatrix}3&1\\1&2\end{pmatrix}}$
となるからです。



一方、
$\displaystyle{\begin{pmatrix}3&4\\1&2\end{pmatrix}}$は対称行列ではないです。
$\displaystyle{\begin{pmatrix}3&4\\1&2\end{pmatrix}^T=\begin{pmatrix}3&1\\4&2\end{pmatrix}\neq\begin{pmatrix}3&4\\1&2\end{pmatrix}}$
だからです。






$\displaystyle{\begin{pmatrix}5&2&3&4&0\\2&8&9&1&7\\3&9&6&0&2\\4&1&0&8&1\\0&7&2&1&6\end{pmatrix}}$
は対称行列です。


「転置をとっても変わらないよ〜」という行列を、対称行列というのです!!



対称行列は字の如く、対角成分を挟んで、行列の右上と左下が鏡に映っているように、対称になっているんですね!!



$\displaystyle{\begin{pmatrix}a_{11}&a_{12}&\cdots&a_{1n}\\a_{21}&a_{22}&\cdots&a_{2n}\\\vdots&\vdots&\ddots&\vdots\\a_{n1}&a_{n2}&\cdots&a_{nn}\end{pmatrix}}$
というn×n行列があるとき、
$\displaystyle{a_{ij}=a_{ji}}$
であれば、この行列は対称行列です。


対称行列とは、行と列の成分を入れ替えても、同じ行列となるもののことをいうのです。

直交行列とは

さてさて・・・

$\displaystyle{A^T=A}$
となる行列を“対称行列”というのでした。


一方、$\displaystyle{E}$は単位行列
$\displaystyle{A^TA=E}$
つまり
$\displaystyle{A^T=A^{-1}}$
となるような行列のことを直交行列といいます。


つまり、自身の逆行列が、転置と一致する行列なのですね!!


直交行列の中で代表的な例として
$\displaystyle{R=\begin{pmatrix}\cos\theta&-\sin\theta\\\sin\theta&\cos\theta\end{pmatrix}}$
があるでしょう。

計算してみますと、
$\displaystyle{R^{-1}=\begin{pmatrix}\cos\theta&\sin\theta\\-\sin\theta&\cos\theta\end{pmatrix}=R^{T}}$
となることが分かります。。

実際、
$\displaystyle{RR^{-1}=\begin{pmatrix}\cos\theta&-\sin\theta\\\sin\theta&\cos\theta\end{pmatrix}\begin{pmatrix}\cos\theta&\sin\theta\\-\sin\theta&\cos\theta\end{pmatrix}}$
$\displaystyle{=\begin{pmatrix}\cos^2\theta+\sin^2\theta&\cos\theta\sin\theta-\sin\theta\cos\theta\\\sin\theta\cos\theta-\cos\theta\sin\theta&\sin^2\theta+\cos^2\theta\end{pmatrix}}$
$\displaystyle{=\begin{pmatrix}1&0\\0&1\end{pmatrix}}$
なので、確かに$\displaystyle{R}$の逆行列は$\displaystyle{R^T}$自身ですね!

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