もう一つの集合の表し方
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集合の別な表し方

今までは、集合を
$\displaystyle{\{1,2,3\}}$
のように、その集合の元を全部挙げることによって表現してきました。

しかし、これでは少し困ったことが起きます。
もし、「1000以下の自然数の偶数の集合を示せ」なぁんて言われたら、どうしますか?
「1000より小さな自然数の偶数」は、全部で500個ぐらいあります。そんな元の数が500個の 集合を、いちいち一つ一つ元を書いて表すのは、とても労力がいりますよね?
ましてや、もっと元の数が大きな集合も存在するかもしれません。

そこで、集合にはもう一つの表し方が存在します!!!
例えば、先ほどの「1000より小さな自然数の偶数」は以下のように表されます。

$\displaystyle{\{x|xは自然数の偶数かつx\leqq1000\}}$
このように、縦棒「|」の左側には、仮の元を、右側には条件を含めます。
条件は、やはり数式など、数学っぽい記法を用いた方がよいかもしれませんが、このように日本語が入っていても大丈夫だと思います。
この記法を使用すれば、どんなに膨大な集合でも簡単に表せそうですね!!!

このように、条件を書いて集合を表現する記法を内包的記法と言います。
ちなみに、今まで表してきたような、全ての元を表して集合を表現する記法は外延的記法と呼ばれます。

それでも無理やり表してみる

前節の、内包的記法を使えばとてつもなく大きな集合を表すことができることが分かったかと思います。

しかし、先ほどの「1000以下の自然数の偶数」の集合を、
$\displaystyle{\{2,4,6,\cdots,1000\}}$
のようにも表せます。
この記法も一応、外延的記法となります。
このように、「・・・」を使えば、大きな集合を、外延的記法で表記することが可能なようです。

しかし、この「・・・」は、読み手側にとって、想像させる負担がかかりそうです。
それにこの記法は、前後の文脈により意味が違ってくることもありますので、あまり数学的な記法とは言えないかもしれません。

内包的記法で表された集合の元

それでは、その内包的記法について詳しく見ていきましょ☆
$\displaystyle{\{x|xは10以下の素数\}}$
これは、10より小さな素数を元とする集合です。
10より小さな素数は2・3・5・7の四つなので、
$\displaystyle{\{x|xは10以下の素数\}=\{2,3,5,7\}}$

それでは、また別の例を出していきましょう。
$\displaystyle{\{x+2|0\leqq{x}\leqq10かつxは3の倍数\}}$
今度は、左側に数式が出ています。でも恐れることはないです。
xは0以上3以下の3の倍数なので、0・3・6・9です。
また、左側では、x+2となっているので、それぞれ2を足して2・5・8・11となります。
つまり
$\displaystyle{\{x+2|0\leqq{x}\leqq10かつxは3の倍数\}=\{2,5,8,11\}}$
大丈夫だとは思いますが、気をつける点は、xは10より小さいのに対し、元の中には10より大きい11が存在することです。



気をつけるべき点として、以下の例を見てください
$\displaystyle{\{x+2|0\leqq{x}\leqq10かつxは2の倍数\}\neq\{0,2,4,8,10\}}$
この式には等号は成立しません。
確かに、この式の右辺にある集合の元2・4・8・10は、全て0より大きくて10以下の2の倍数であり、条件通りです。
しかし、6が抜けているのに気づくと思います。
このように内包的記法で表記された集合の元は、条件に合ったものを全て含まなければなりません!!!
一つでも欠けていたら等号は成り立ちません。

よって以下が正しいですね。
$\displaystyle{\{x+2|0\leqq{x}\leqq10かつxは2の倍数\}\neq\{0,2,4,6,8,10\}}$


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