和集合と共通部分
和集合
和集合とは、二つの集合の元をミックスしたような、新たな集合のことです。
 言い換えると、集合$\displaystyle{\mathbb{A}}$と集合$\displaystyle{\mathbb{B}}$の元をちょうど全て含むような集合のことを
 $\displaystyle{\mathbb{A}}$と$\displaystyle{\mathbb{B}}$の和集合といい、
 $\displaystyle{\mathbb{A}\cup\mathbb{B}}$
 
 のように、記号$\displaystyle{\cup}$で表記されます。
 
 
 例えば、
 $\displaystyle{\mathbb{A}=\{1,2,3,4\}}$
 $\displaystyle{\mathbb{A}=\{2,4,8,10\}}$
 とすると、集合$\displaystyle{\mathbb{A}}$と集合$\displaystyle{\mathbb{B}}$の
 和集合は、
 $\displaystyle{\mathbb{A}\cup\mathbb{B}=\{1,2,3,4,8,10\}}$
 となるはずです。
 この集合は$\displaystyle{\mathbb{A}}$と$\displaystyle{\mathbb{B}}$の
 元を全て含んだ集合だということが分かります。
共通部分
共通部分とは、二つの集合に共通の元をもったものだけを取り出した集合のことです。
 言い換えると、集合$\displaystyle{\mathbb{A}}$と集合$\displaystyle{\mathbb{B}}$のうち、両方に含まれた元だけを
 とってきた集合のことを$\displaystyle{\mathbb{A}}$と$\displaystyle{\mathbb{B}}$の共通部分といい、
 $\displaystyle{\mathbb{A}\cap\mathbb{B}}$
 
 のように、記号$\displaystyle{\cap}$で表記されます。
 
 
 例えば、
 $\displaystyle{\mathbb{A}=\{1,2,3,4\}}$
 $\displaystyle{\mathbb{B}=\{2,4,6,8,10\}}$
 とすると、集合$\displaystyle{\mathbb{A}}$と集合$\displaystyle{\mathbb{B}}$の
 共通部分は、
 $\displaystyle{\mathbb{A}\cap\mathbb{B}=\{2,4\}}$
 
 となります。
 なぜなら、元2と4は両方の集合に含まれていますが、それ以外の元、例えば1・3・8・10は、片方の集合にしか存在しません。
 共通部分は、積集合とも呼ばれます。
おさらい☆
和集合と共通部分は分かっていただけたでしょうか?
 
 和集合とは、どちらか一方(両方でもよい)の集合に含まれる元を取り出して作られた集合のことで、
 共通部分とは、両方の集合に共通して含まれる元だけを取り出して作られた集合なのです☆
 
 もし、和集合と共通部分の定義を数学風にかっこよく(?)書くとしたら、以下のようになります。
 
 $\displaystyle{\mathbb{A}\cup\mathbb{B}=\{x|x\in\mathbb{A}またはx\in\mathbb{B}\}}$
 $\displaystyle{\mathbb{A}\cap\mathbb{B}=\{x|x\in\mathbb{A}かつx\in\mathbb{B}\}}$
 
 内包的記法で書かれていますが、上の書き方を見て難しく感じる人はいませんか!?
 これからの数学では、このような記法がたくさん出てくるので、この記法にも慣れるのが大切だと思います。
 だから、上の記法にも今のうちに慣れておいてくださいなm(_ _)m
 
 ところで、和集合と共通部分の記号は似てますよね?ただ上下逆さまにしただけの違いで・・・。
 だからまぎらわしくてなかなか覚えにくいと思います。
 そこで、私の知り合いの一人は、和集合の記号は人の股の形に似ているから、「または→又は→和集合」と覚えているそうです。
 これは何だか下品な覚え方なので、隠して表示します(笑)