それでは、上の5つの式の説明に入りたいと思います。

まず、ペアノの公理の1番目の条件です。
これは「自然数の中で一番小さな数である“0”を自然数という元に含める」ということです。
まぁ当然ですね。。。
{'{'}$in{'}'}N)
次に、ペアノの公理の2番目の条件です。
これは「ある数

が自然数ならば、その次の数である
)
も自然数!!」
ということを表しています。
これで、関数

をどんどん適応していって、いくらでも自然数の元ができますね。
=0))
ここで、上の記号

は“否定”を表します。
この論理式を日本語に訳しますと(笑)、
「
=0)
となるようなxは存在しない!!」
です。
これは「0は何かの次の数である」ということを否定するものであり、
0という数が自然数の中で最小のものであることを物語っています。
=s(b) $Rightarrow a=b)
これは、関数

の単射性を表しています(単射は分かりますよね?)。
・・・けっこう素朴な条件ですが、これは結構、重要な条件になってきます。
{'{'}$in{'}'}S) ) $Rightarrow S=N)
さぁ、これが一番分かりにくいのではないでしょうか?
ここで出てきた記号

は「かつ」という意味です。
たとえば

は「PかつQ、つまりPとQの両方が成り立つ」ということを意味しています。
この条件を日本語に翻訳すると、
「Nの任意の部分集合Sに対し、Sが0を含み、かつ(x∈S⇒s(x)∈S)ならば、SとNは等しい」
・・・日本語訳にしても分かりにくいですね?
まず、
ペアノの公理の1番目(0∈N)と2番目の条件(x∈N⇒s(x)∈N)を満たすようなNの部分集合“S”を考えます。
そしたら、SはN自身だ、という主張です。
部分集合“S”は、Nよりも当然、集合として「小さい」はずです。部分集合なので。。。
しかし、ペアノの公理の1番目と2番目の条件を満たしていたら、
SはNと等しくなると言っているのです。
裏返せば、ペアノの公理の1番目と2番目の条件を満たしていて、
なおかつNより小さな集合はN自身しかないということ。
つまり、Nはペアノの公理の1番目と2番目の条件を満たす集合の中で最小であることを表しています。
そういう意味で、Nは余分な元を含まない、純粋な集合であるといえます☆↓
分かりましたか???
分からなくても・・・まぁ気になさらず、先にすすみましょうか?