前回は、距離空間の部分集合において「直径」というものを定義しました。
直径とは、一番距離が離れている点との距離だと思ってください。
今回は、二つの距離空間における距離というものを考えていきます。
さて
$\displaystyle{A}$を距離空間とし、その距離を
$\displaystyle{d}$とします。
そして
$\displaystyle{X,Y}$を距離空間
$\displaystyle{A}$の部分集合とします。
このとき
$\displaystyle{d(X,Y)=\inf\{d(x,y) | x \in X , y \in Y \}}$
を
$\displaystyle{X}$と
$\displaystyle{Y}$の距離と定義します。
つまりこーゆーこと(..)φ

上の図のように、
$\displaystyle{X}$を左のピンク色の円、
$\displaystyle{Y}$を右のピンクの円としましょう、
この図が表しているように、
$\displaystyle{X}$と
$\displaystyle{Y}$の距離というものは、
一番近い(一番小さな値をとる)距離のことだと思ってください。
確かに
$\displaystyle{\inf}$というのは、最小値みたいなものです。
(infは本当は最小値ではなく、下限というものです。詳しくは
上限と下限を見て下さい)。

もし
$\displaystyle{X,Y}$が以上のような長方形の形の時、
上に図で示された矢印の長さが
$\displaystyle{X,Y}$の距離となります。