内積の性質

直交

内積は大丈夫ですか?

ところで、

のように、ベクトル$\displaystyle{\vec{a}}$とベクトル$\displaystyle{\vec{b}}$ が垂直に交わっている場合はどうなるでしょう?

垂直なので、
$\displaystyle{\vec{a}\cdot\vec{b}=|\vec{a}||\vec{b}|\cos90^\circ}$
となりますが、
ところで、
$\displaystyle{\cos90^\circ=0}$です。

だから結局、
$\displaystyle{\vec{a}\cdot\vec{b}=0}$
となります。



つまりベクトル$\displaystyle{\vec{a}}$とベクトル$\displaystyle{\vec{b}}$が垂直に交わっている(直交している)ときは、2つのベクトルの内積は容赦なく0になります。


逆にいえば、2つのベクトルの内積が0になっていたら、
この2つのベクトルは直交していることが言えます。

内積に関する公式

内積は分かりましたか?
それでは、以下に内積のいくつかの公式を挙げたいと思います。
  1. $\displaystyle{\vec{a}\cdot(\vec{b}+\vec{c})=\vec{a}\cdot\vec{b}+\vec{a}\cdot\vec{c}}$(分配法則)
  2. $\displaystyle{\vec{a}\cdot\vec{b}=\vec{b}\cdot\vec{a}}$(交換法則)
  3. $\displaystyle{k\vec{a}\cdot\vec{b}=(k\vec{a})\cdot\vec{b}=\vec{a}\cdot(k\vec{b})}$(スカラー倍。ただし$\displaystyle{k}$は定数)
こうしてみると、内積と普通の掛け算とは、よく似た性質を持っていることが分かります。

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