積分の公式(定積分のとき)

定積分のとき

前回は、不定積分における積分の公式を紹介しました。
それでは定積分の場合はどうなるでしょうか?というのが今回です。

定積分は確か、積分してから引くものでしたよね?
(↑そうだったっけ(・・;)ってな人は、 コチラに戻って復習することをお勧めします)

でも、定積分は不定積分と(途中まで)ほぼ同じようなことをやっているので、
前回紹介した不定積分の公式が、定積分でもそのまま使えます。

以上のこともふまえて、例えば
$\displaystyle{\int^2_1{(3x^2+2)dx}=\Big[x^3+2x\Big]^2_1}$
$\displaystyle{=12-3=9}$
であることは、分かりますね?

定積分特有の公式

それじゃぁ、今度は定積分ならではの公式を3つほど紹介します。
  • $\displaystyle{\int^a_b{f(x)dx}=-\int^b_a{f(x)dx}}$
  • $\displaystyle{\int^a_a{f(x)dx}=0}$
  • $\displaystyle{\int^a_b{f(x)dx}+\int^b_c{f(x)dx}=\int^a_c{f(x)dx}}$

一つ目

まず、
$\displaystyle{\int^a_b{f(x)dx}=-\int^b_a{f(x)dx}}$
ですが、これは上下を入れ替えると、符号が変わるということです。




ということで、先程やったように
$\displaystyle{\int^2_1(3x^2+2)dx=9}$
でしたが、これを上下入れ替えたら、
$\displaystyle{\int^1_2(3x^2+2)dx=-9}$
となります。

二つ目

$\displaystyle{\int^a_a{f(x)dx}=0}$
これは単純ですね??
だから、
$\displaystyle{\int^1_1(3x^2+2)dx=0}$
です。つまり、もしこの形の場合は、わざわざ計算する必要はありません。



これは、気持ちいい(?)ですね☆

三つめ

$\displaystyle{\int^a_b{f(x)dx}+\int^b_c{f(x)dx}=\int^a_c{f(x)dx}}$
この公式ですね。
この公式により、積分をつなぐことがあります。

ただし!!気をつけることがあります。
もし積分の中身が違う値だとしたら、
例えば
$\displaystyle{\int^a_b{xdx}+\int^b_c{2xdx}}$
の形は、この公式を使うことができません!!!

中身が同じ形の時に限り、この公式を使うことができます。
だから、
$\displaystyle{\int^a_b{xdx}+\int^b_c{xdx}=\int^a_c{xdx}}$
のように、この形なら、公式を使うことができます。

おまけ

以上の公式を使って、一見複雑そうに見える↓の式
$\displaystyle{\int^a_b{f(x)dx}+\int^c_b{-f(x)dx}}$
を簡単にすることが果たしてできるのでしょうか?
結論から申しますと、実は簡単にできちゃいます★
$\displaystyle{\int^a_b{f(x)dx}+\int^c_b{-f(x)dx}}$
$\displaystyle{=\int^a_b{f(x)dx}-\int^c_b{f(x)dx}}$
$\displaystyle{=\int^a_b{f(x)dx}+\int^b_c{f(x)dx}}$
$\displaystyle{=\int^a_c{f(x)dx}}$
ほらね★彡

第一式→第二式は、ただ符号を前に出しただけです。
第二式→第三式は、定積分の一つ目の公式を使いました。
第三式→第四式は、定積分の三つ目の公式を使いました。

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