線形空間

線形空間とは?

ここのページでは 「空間内の領域は、実はベクトルの集合である」「ベクトルの集合が空間内の領域を作ることがある」ということを紹介しました。


さて、今回はとても重要なことをやります!!!
ベクトルの集合$\displaystyle{V}$の中でも、ある特別な条件を満たした線形空間というものを考えます!!!

ちなみに、線形空間はベクトル空間とも呼ばれます。
覚えておきましょう。

線形空間の定義

$\displaystyle{V}$が実数上の線形空間とは、以下の条件を満たすことである。
  1. $\displaystyle{0 \in V}$である。ここで$\displaystyle{0}$はゼロベクトルである
  2. $\displaystyle{v_1,v_2 \in V}$ならば$\displaystyle{v_1+v_2 \in V}$
  3. $\displaystyle{v \in V}$ならば、任意の実数$\displaystyle{c}$に対して$\displaystyle{cv \in V}$


これが線形空間の定義です。


ここで
条件1は「ゼロベクトルを含まなければならないこと」
条件2は「任意の2つの線形空間の元の和も、線形空間の元であること」
条件3は「線形空間の定数倍も線形空間の元であること」
を示しています。

もう一つの線形空間の定義

線形空間の定義として、もう一つ同値なものもあります。



空でない集合$\displaystyle{V}$が実数上のベクトル空間とは、
$\displaystyle{v_1, v_2 \in V}$ならば
任意の実数$\displaystyle{c_1,c_2}$に対して $\displaystyle{c_1v_1+c_2v_2 \in V}$となることである。



この2つの定義は同値です。
つまり同じことを言っているので、
どちらを“線形空間”の定義としても大丈夫ですよ♪

戻る