商集合
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類別しましょう

$\displaystyle{\{a,b,c,d,e,f,g\}}$
のような集合があるとします。

さてさて(・ω・)ノこれを適当にグループ分けしましょう。

$\displaystyle{\{\{a,d\},\{b,c,f\},\{e,g\}\}}$
と分けてもいいし、
$\displaystyle{\{\{b,c,d\},\{a,e,f,g\}\}}$
としていただいても結構です。
このように、集合をまた小さな集合に分割することを、類別すると言います。

しかし・・・
$\displaystyle{\{\{a,d\},\{b,f\},\{e,g\}\}}$
はいけません。
よぉ〜く見てください。$\displaystyle{c}$がどこにも見当たりません。
このように、仲間はずれを作らずに、全ての元は必ずどこかのグループに入れてやってください。


ところで、
$\displaystyle{\{\{a,d\},\{b,f\},\{e,g\},\{c\}\}}$
これは類別になります。
$\displaystyle{c}$のように、一人ぼっちのグループでも大丈夫です!

極端に言えば、次も類別になります。
$\displaystyle{\{\{a\},\{b\},\{c\},\{d\},\{e\},\{f\},\{g\}\}}$
$\displaystyle{\{\{a,b,c,d,e,f,g\}\}}$


ところで、
$\displaystyle{\{\{a,c,d\},\{b,f\},\{c,e,g\}\}}$
これはダメです。
今度は$\displaystyle{c}$が二つある、つまり重複しています。

商集合

「類別」は分かりましたか?
類別というのは、集合を適当にグループ分けすることでした。
また、一人ぼっちのグループがあっても大丈夫です。
なんだかかわいそうですが・・・( ;_;)

それでは、今度は集合を同値類ごとに類別することを考えます。

例えば、「同値類」のページでは、自然数$\displaystyle{\mathbb{N}}$上の同値関係「〜」を、

$\displaystyle{a{\sim}b{\Rightarrow}aとbは3で割ったときの余りが等しい}$

というように定義しました。
それでは、自然数$\displaystyle{N}$を同値関係「〜」によって同値類ごとに「類別」するとしましょう。
そうすると、
$\displaystyle{\{\{1,4,7,\cdots\},\{2,5,8,\cdots\},\{3,6,9,\cdots\}\}}$
というように分けられます。

このように、自然数$\displaystyle{\mathbb{N}}$を同値関係〜で類別したものを、
自然数$\displaystyle{\mathbb{N}}$を同値関係〜で割った商集合
あるいは自然数$\displaystyle{\mathbb{N}}$の〜による商集合
と言い、

$\displaystyle{\mathbb{N}/\sim}$
のように表されます。

この集合は、3つの元を含んでいますね?
一見たくさんの元を含んでいるように見えますが、
集合の集合だとして、{1,4,9,・・・}という集合を1つの元だと考えられます。


商集合のもう一つの例

同じく、 「同値類」のページで考えた自然数の直積$\displaystyle{\mathbb{N}\times\mathbb{N}}$上で考えられた関係演算子、
$\displaystyle{(a,b)\equiv(c,d){\Rightarrow}ad=bc}$
で商集合を考えましょう。

この商集合は、
$\displaystyle{\mathbb{N}\times\mathbb{N}/\equiv}$
$\displaystyle{\{}$
$\displaystyle{\{(1,1),(2,2),(3,3),(4,4),\cdots\},}$
$\displaystyle{\{(1,2),(2,4),(3,6),(4,8),\cdots\},}$
$\displaystyle{\{(2,1),(4,2),(6,3),(8,4),\cdots\},}$
$\displaystyle{\cdots}$
$\displaystyle{\}}$
みたいになると思います。

見にくくてすみません。。m(_ _)m

まとめ

このように、集合をいくつかの集合に分類する、という意味で、
割り算という意味として「商集合」という名前になっているのではないでしょうか?


このように、同値類ごとに集合の元をまとめたら、
見事に全ての元が類別されていくのが分かったでしょうか?
また、ある元が重複することは、絶対にありません。

元の重複が起こらない理由は、ある元$\displaystyle{x}$が同値類$\displaystyle{\mathbb{A}}$にも同値類$\displaystyle{\mathbb{B}}$ にも属している場合、
$\displaystyle{\mathbb{A}}$のある元を$\displaystyle{a}$$\displaystyle{\mathbb{B}}$のある元を$\displaystyle{b}$とすると、
$\displaystyle{x}$は両方の同値類に含まれるため、 $\displaystyle{a{\sim}x}$にも $\displaystyle{x{\sim}b}$にも なり、同値類の持っている性質である「推移律」により、
$\displaystyle{a{\sim}b}$となり、結局どのように$\displaystyle{a}$$\displaystyle{b}$を選んでも、 $\displaystyle{a}$$\displaystyle{b}$は同じ同値類の仲間となるからです。



同値類とは「同じ仲間同士でグループ分けしたもの」なのです。

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